よくブラジル人選手の経歴を見るとコパサンパウロで活躍した!などと書かれている事がありますね
コパサンパウロって一体なんやねん!という人の為に詳しく解説していきます。
日本では他にサンパウロ杯、サンパウロカップ、タッササンパウロ、などと紹介される事がありますが、正式名称はコパ・サンパウロ・デ・フチボウ(Copa São Paulo de Futebol Júnior)といい
通称でコピーニャ(Copinha)などとも呼ばれます。
南米のU20カテゴリー最大の規模で、ブラジル全土に注目される非常に重要な大会です。
日本で言えば、冬の高校サッカー選手権のようなものなのです。
それでは、このコパサンパウロについて詳しく解説していきます。
歴史
1969年に創設された大会で、大会期間は通常年明け頃から開始され、決勝戦はサンパウロ市の創立記念日である1月25日に行われております。
元々はTaça São Paulo de Juvenisという名前でジュベニール世代の大会でしたが、1981年にカテゴリーが改められジュニオールの大会となりました。
ブラジルの各カテゴリーの内訳は下記の通り↓
17歳~20歳 | ジュニオール(Junior) |
15歳~17歳 | ジュベニール(Juvenil) |
13歳~15歳 | インファンチル(Infantil) |
12歳~13歳 | デンチ・ジ・レイチ(Dente de leite) |
10歳~12歳 | ミリン(Mirim) |
9歳~10歳 | フラウジーニャ(Fraldinha) |
また主催も当初はサンパウロ市が行っておりましたが、途中からサンパウロサッカー協会の主催に変更され、運用が大きく変わりました。
今ではブラジル全土が注目する大会でしたが、かつては市民カップのような感じだったのですね。
大会方式
現在では合計128チームが参加しています。
まずは128チームが32グループに分かれグループ戦が行われます。
そしてグループの上位2チームが決勝トーナメントに進出します。
優勝をする為には、グループステージで3試合、決勝トーナメントで6試合、合計9試合を戦う事が必要になってきますが、これを一か月足らずの期間に行う事になるので、高校選手権並みにハードなスケジュールです。
参加チーム
コパサンパウロ(Copa São Paulo) という事で、サンパウロ州の地域大会じゃねえの?
と思われるかもしれません。
そんな事はないんです!
1970年当初はサンパウロ州のチームのみが参加するカップ戦でしたが、1971年以降はブラジル全土のクラブも参加できる事になりました。
そして以降はプロの登竜門としてブラジル全土で注目される熱い大会となったのです!
また海外から参加チームも招待されるようになり、過去にこのようなチームが参加した事があります↓
アルゼンチンのボカジュニオールやドイツのバイエルンミュンヘン
また日本からも名古屋グランパス、日本代表、読売ヴェルディ、柏レイソルが参加していました。
柏レイソルが2勝を挙げた時は、”歴代海外最強チーム”として軽くニュースになりました。
歴代優勝チーム
90年以降の歴代の優勝チームは下記の通りです↓
優勝回数をみてみるとコリンチャンスが10回で歴代最多です。
コリンチャンスは準優勝の回数でも8回と、こちらも歴代トップです。
とにかく下のようなチームの下部組織に所属していた選手は、すげえんだと認識頂ければよいでしょう。
チーム | 優勝 |
コリンチャンス | 10 (1969, 1970, 1995, 1999, 2004, 2005, 2009, 2012, 2015, 2017) |
フルミネンセ | 5 (1971, 1973, 1977, 1986, 1989) |
インテルナシオナウ | 5 (1974, 1978, 1980, 1998, 2020) |
サンパウロ | 4 (1993, 2000, 2010, 2019) |
フラメンゴ | 4 (1990, 2011, 2016, 2018) |
アトレティコMG | 3 (1975, 1976, 1983) |
サントス | 3 (1984, 2013, 2014) |
ポンチプレッタ | 2 (1981, 1982) |
ナシオナウSP | 2 (1972, 1988) |
ポルトゲーザ | 2 (1991, 2002) |
歴代得点王
続いて歴代の得点王についても調べ見ました↓
赤字はJリーグでプレーした事のある選手です。
フラメンゴのDjalminhaとは、かつて清水エスパルスでプレーしていたあのジャウミーニャです。
その昔、清水エスパルスに半年だけ在籍していたジャウミーニャのインタビュー
なんとなく名前は憶えているけど、この人後にブラジルでMVPを取り、セレソンへも選ばれているのですね。もう少しJで見たかった pic.twitter.com/QRU18mSb5r
— バモスアオブラジル (@camisa8BRASIL) November 12, 2021
サンパウロのDodôは、大分トリニータでプレーしていたあのドドです(間違ってたらすいません)
そしてヴィトーリアのLeandro Dominguesは、柏レイソルなどでプレーしたレアンドロ・ドミンゲスです。
サンパウロ杯で活躍した主な選手たち
この大会で大活躍した10人の選手を紹介します。
ロナウジーニョ・ガウーショ(グレミオ)
ロジェリオ・セニ(サンパウロ)
17歳の頃にサンパウロとプロ契約。当初は第四ゴールキーパーというポジションでしたが、92年大会に出場し準優勝を果たしています。
ネイマール(サントス)
サントスのユースとして2008年と2009年の2大会に出場。
2008年大会はベスト16まで進出し、当時大会最年少ゴールを決め話題となりました。(その後同じくサントスのカイオ・ジョルジが更新)
2009年大会は3ゴールをマークしベスト8まで進出。
ちなみにこちらはネイマールが15歳の時に初めて出場した際の映像↓
カゼミーロ(サンパウロ)
サンパウロ代表として2010年大会に出場し優勝を果たしています。
1ゴールをマーク
マルキーニョス(コリンチャンス)
パリSGでプレーするDFのマルキーニョスは、2012年大会に出場に優勝を経験
ガブリエル・ジェズス(パルメイラス)
2015年大会に出場
準決勝でボタフォゴSPに敗れベスト4でしたが、5ゴールを挙げ大会MVPに選出されています。
カカ(サンパウロ)
2001年大会に出場。決勝でRoma Barueriに惜しくもPK戦で敗れ準優勝
1ゴールをマーク
デコ(コリンチャンス)
ポルトガルに国籍を取得する前のコリンチャンス時代、1997年大会に出場
決勝でLousano PaulistaにPK戦で敗れ準優勝
リバウド(サンタ・クルス)
1992年大会に出場
ペルナンブッコ州のサンタクルスという地方チームで出場しましたが、ベスト8という健闘を見せました。この大会での活躍がきっかけでサンパウロのビッグチームへ移籍する事に。
フレッジ(アメリカMG)
2003年大会に出場。チームはグループステージ敗退
キックオフ直後のロングシュートによるゴールを決め、記憶に残るプレーを見せました↓
他にも、ドウグラス・コスタ、フィルミーノ、フェリペ・コウチーニョ、ヴィニシウス・ジュニオールなど、コパサンパウロを経て活躍した選手は、ここに書ききれない程たくさんいます。
如何でしょうか?
あまり日本では知られていない大会ですが、ブログではコパサンパウロにもスポットをあてて将来のスターを紹介していけたらと思います☆
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