サッカーの神様ペレの超伝説級のエピソード20

12月29日に多臓器不全の為、惜しくもこの世を去ったサッカーの王様ペレ氏

世紀のフットボーラーが残した数々の伝説的な仰天エピソードをまとめてみました。

出生証明書が間違っている

ペレの本名は、Edson Arantes do Nascimento

生年月日は1940年10月23日

というのが世の中の認識

ところが出生証明書を見ると、EdsonがEdisonと表記されており、生年月日も10月21日となっている！

どうやら誤って登録されたようです。

後に発行された別の証明書では訂正されているが、これについてペレは

私のエジソンという名前には “i “がありませんが、困ったことに公式文書には “i “がたびたび出てきて、その理由についていつも説明しなければならないのです。

と自叙伝で記しています。

訂正された証明書↓

ちなみにエジソンと名付けられたのは、天才発明家トーマス・エジソンにちなんだものだったそう。

ペレのあだ名の由来について

愛称のペレと呼ばれるようになったきっかけについて

ペレは子供の頃にヴァスコダガマのGKのビレー（Bilé）という選手に憧れていた。

ところがペレはこの選手の名前を正しく発音できなかったそう。

友達とサッカーをしている時に「ピエレェ！」と変な風に言っていたのがきっかけで、友達の間でおもしろがって”ペレ”と呼ばれるようになったのだと。

ペレは当初このあだ名を気に入っておらず、からかってペレと呼んでくる友達をぶん殴り、それが原因で2日間の停学になった事があると語っています。

ちなみにペレと呼ばれる前は家族からディッコ（Dico）と呼ばれていたそうです。

貧しい少年時代

写真一番右がペレ

ペレは父親からサッカーを教わっていたが、ボールや用具など満足にそろえる為のお金がなかった。

お茶屋さんで働いてお金を稼いでいたそう。

その当時は、新聞紙を詰めた靴下を紐でしばり、グレープフルーツを蹴っていた

というエピソードがあります。

ソースはポルトガル語版のwikipediaから

ちなみにミナスジェライス州にあるペレが生まれた家は、現在博物館となっている↓

住所はEdson Arantes do Nascimento通りの1000番

兵役についた事がある

18歳の頃、既に世界的に有名な存在であったにも関わらず、兵役を履行しなければならなかった。

ブラジル軍に入隊し、サンパウロ州のプライア・グランデにあるArtilharia de Costa Motorizado第六グループに6カ月間所属しました。

背番号10をサッカー界のエースナンバーに

現代ではサッカーのエースナンバーとされる背番号10のユニフォームですが

以前は他と変わらないただの背番号の一つに過ぎなかった。

ペレもチームから割り当てられた背番号10をなんとなく使用していた。

ところが1958年のW杯でペレが10番をつけて活躍すると、

”背番号10は特別な選手がつける番号”という概念が生まれ、以来チームのエース格が身に着ける、重みのある番号へと変貌していったのだそう

GKをやったことがある

チームメイトの退場などにより、サッカーの王様もキャリアの中で4試合ほどゴールキーパーをしなければならない場面に遭遇したそう↓

・1959年11月4日 – サントス 4 x 2 コメルシアウ（サンパウロ選手権）

・1964年1月19日 – サントス 4 x 3 グレミオ（ブラジル杯）

・1969年11月14日 – サントス 3 x 0 ボタフォゴPB（親善試合）

・1973年6月19日 – サントス 4 x 0 ボルチモア（親善試合）

戦争を止める

1969年にサントスはアフリカ6か国を回る遠征を敢行。

初めに訪れたのはコンゴ共和国

ところが当時の、試合が開催された都市は近隣都市と内戦状態にあり、重武装に囲まれていた。

ペレと選手たちは両都市での試合開催を要求し、結果なんと試合開催期間の停戦が合意されたのだ！

ちなみに試合の方は

第一戦目はポアントノアールで開催され、この試合でサントスは3-0で見事勝利するが、世紀の一戦を観ようと、スタジアムには人口8万人のほぼ半分にあたる3万人が詰めかけたそう。

続く第2戦は首都ブラザヴィレで行われ、サントスは始めにコンゴ代表の控えチームと対戦

この試合はペレのハットトリックを含む活躍で大勝利

しかしながら続くコンゴのレギュラーチームとの試合では、ペレが2ゴールの奮闘を見せるも2-3と敗れてしまいました。（後にコンゴは偉大なサントスに勝利した日とし、この日を国の記念日に指定）

またコンゴの次に訪れた遠征先ナイジェリアであった

そこでもビアフラ戦争により内戦状態にあり、同国とビアフラ共和国との間で試合前後の48時間は停戦し、ペレらが滞在する首都のラゴスへは侵攻しないとの合意がなされ、親善試合は予定通り行われた。

残念ながら、サントスがアフリカを離れた後も紛争は続いたが、当のペレは

1969年、サントスが世界中をツアーしていた時に、ナイジェリアでの戦争を止めたことが、私の大きな誇りの一つです。内戦の真っ只中にあるベニン市での親善試合が予定されていたのです。サントスは、試合当日に両者が停戦を受け入れるほど愛されていた。サントスが戦争を止めた日」として知られるようになったのです

とSNSに投稿しました。

当時の新聞↓

1000ゴール達成　試合が20分間中断

1969年11月19日、マラカナンスタジアムで行われたヴァスコダガマ戦で生涯1000ゴールを達成

1000ゴール目はPKであったが、決まった瞬間にマスコミやファンがピッチに入り乱れ、ペレはそのまま担がれる

その後、背中に1000とかかれた敵チームのヴァスコのユニフォームを着てスタジアム内を一周

その時の衝撃映像がこちら↓

意外に多いレッドカード

ペレがサントスのユニフォームを着てレッドカードにより出場停止となった回数は意外にも多く、なんと13回

ストライカーとしては多い数字と言える。

ちなみにJリーグで最もレッドカードをもらった数が多かった大久保嘉人選手の12枚を上回る

ペレとガリンシャが出場したセレソンは無敗

マネ・ガリンシャ

この人もブラジルのレジェンドのうちの一人ですが、

ペレがこのガリンシャが共に出場した試合では、セレソンは一度も負けた事がないそうです↓

・40試合
・55ゴール
・36勝
・4分
・0敗

審判を退場させる

1968年コロンビアとの親善試合の時

審判がペレの退場を命じる。ところがこの判定に怒ったサポーター達が暴徒化

結局は審判が逆に退場となり、ペレはピッチに戻る事になった。

🚨CURIOSIDADE: Em 1968, durante um amistoso na Colômbia, o juiz da partida expulsou Pelé. A torcida se revoltou e, por fim, o juiz foi expulso e o rei voltou para o jogo. pic.twitter.com/VJvUyeRbaT
— CHOQUEI (@choquei) December 30, 2022

その時の映像がこれかな↓

メキシコの街が停まる？

1970年メキシコW杯開催中の街の中心地

GuadalajaraのIndendencia通りにあったTeatro ANDAに掲げられていた看板には

“Hoy no trabajamos, vamos a ver a Pelé (今日は働かない、ペレの試合を観に行くから)”

と衝撃的なキャッチフレーズが書かれていました。

これについてペレが所属していたサントスは

仕事は人間を威厳あるものにしますが、ピッチでペレを観ることは、それ以上に価値のあるものなのです。この忘れられない経験をする機会があった人は特権的です

とジョークじみたコメントを出したそう

1970年メキシコW杯の時の街の風景

看板には

"Hoy no trabajamos, vamos a ver a Pelé
(今日は働かない、ペレの試合を観に行くから)”

と書いてある

ペレの当時の影響力が分かる1枚 pic.twitter.com/WLVMrKgapx
— バモスアオブラジル (@camisa8BRASIL) December 30, 2022

おまけのエピソードで、ブラジルの優勝で幕を閉じたこの年のW杯終了後に

英国のThe Sunday Timesは

ペレの綴りはどう書く？G – O – Dかな？

という見出しが出たという話も残っています。

エジソンとう名前の子供がブラジルで爆発的に増える

ペレが世に出て活躍する以前の1950年には、”エジソン”という名付けられた子供は全国で4万3000人だったそう。

そしてペレが3度目のW杯制覇を果たした1970年には、11万1000人に増えたそう。

調べたところ1970年代のブラジルの出生数はおよそ330万人

その半分が男の子だと仮定すると、その数は165万人

つまり15人に1人はエジソンとう名前の子供だったという事ですね。

大学で学位を取得

1970年、32歳の時に勉強に専念する事を決意！

FEFIS（Faculdade de Educação Física de Santos）大学の体育科を卒業し学位を取得している

FEFIS大学はこちら↓

強盗に遭うも何も盗られずに済む

1999年10月のサンパウロ紙の報道によると

ペレはサンパウロ市内をメルセデスの車で移動中に強盗被害に遭った。

前列に運転手が、ペレとAssíria夫人は後部座席に座っていた。

車が信号待ちをしていた際に2人組の男が近づいて来て、犯人が運転手の頭に銃を突きつけると、強盗である事を宣言

後部座席にいたペレが、被っていた黒の帽子を取ってみせると、犯人は襲った相手がペレだという事に気づき

なんと脅迫した事を謝罪し、何も取らずに退散したという

これについてペレは、コメントするに足らないとし、マスコミへ公表することもせず、被害届も出さなかった。

ペレが被害にあったサンパウロのJoaquim Floriano通り↓

元彼女は後にアイルトンセナと交際

ペレはかつてブラジルで超有名な司会者であるシューシャさんと交際していました。

ペレ氏が40歳～46歳、彼女が17歳～23歳の時です。

シューシャはその後、音速の貴公子アイルトンセナ氏と交際をしていた事はブラジルでは有名です。

詳しくはこちら↓

ミュージシャンペレ

1969年には歌手のエリス・レジーナのアルバム収録に参加している。※ブラジルの超有名歌手

しかしペレの歌で最もよく知られているのは1998年にレコーディングされた「ABC」という歌

これはブラジル政府が行った国内の「識字促進」のキャンペーンの一環として収録されたものだそう

♪ABC、子供はみんな読めて、書けなくちゃダメだよ～♪

シネマスターペレ

映画に出演し俳優デビューもしている。

主な作品は下記の通り↓

1981年、シルベスタ・スタローン主演の「勝利への脱出」

1979年、ブラジル映画の「Os Trombadinhas」

奥さんは日系ブラジル人

ペレはこれまでに3度の結婚をしていますが、最後の伴侶として選んだのはマルシア・アオキさん。

この方はペレより25歳年下の日系ブラジル人です。

ペレの奥さんマルシアアオキさんは日系ブラジル人。ペレが75歳の時に結婚した。

界隈で超有名なやり手の経営者で、確かリベルダージに彼女が経営してる旅行代理店だかホテルかなんかがあった気がする。。。 pic.twitter.com/2XuB2QWHj1
— バモスアオブラジル (@camisa8BRASIL) December 30, 2022

ペレとは1980年代にニューヨークで知り合い、2010年に交際を開始

2016年に結婚しています。

ちなみに最初の奥さんはRosimeri Cholbiさんで

Edinhoさん、Jenniferさん、Kelyさんの3人の子供がおり

２番目の奥さんはAssíria Nascimentoさんで

JoshuaさんとCelesteさんという双子の子供がいます